『もう風も吹かない』14日14時が空いています

2013年11月11日

 『もう風も吹かない』連日満員です。ありがとうございます。
 いまのところ当日券のお客様にも、全員入っていただいているようです。後半になるとバルコニー席になる可能性があります。ぜひ、早めにご観劇ください。
 特に14日(木)14時の追加公演の回が空いているようです。平日の昼間ですが、この日に来ていただけるとありがたいです。

 『もう風も吹かない』は、青年海外協力隊の訓練所が舞台になっています。協力隊礼賛ではなく、どちらかというと協力隊の問題点や矛盾点を総ざらえしたような作品です。多くの方から、「JICAがよく後援を出しましたね」という声を聞きました。後援というのは、お金をいただいているわけではなく、協力隊のOBの皆さんへの広報などにご協力いただきました。あと、劇中で職員役がつけているワッペンは、JICAからお借りした本物です。
 私はJICAの諮問委員をしていた当時から、「いまの広報では、最初から協力隊に好意的な人しか関心を持たない。負の部分まで含めて開示しないとダメだ」と主張してきました。ですから、私としては、これがもっとも正当な、協力隊の宣伝活動だと思っています。その点は、JICA側からもご理解いただいているかと思います。
 先日、ご来場いただいた国際交流基金の安藤理事長からは、終演後に「すばらしかった。国際交流基金版も作ってください」と言われました。私は、「基金に関してはもっと厳しくなりますよ」と答えました。なお、『もう風も吹かない』の劇中の設定では、国際交流基金はとっくの昔に廃止になっています。
 
 『もう風も吹かない』のもう一つの側面は、『カガクするココロ』『北限の猿』などと並ぶ青春群像劇という点です。同時多発を多用し、立体感のある作品になっていると思います。おそらく、いま、これだけの俳優のクオリティーとアンサンブルを両立している劇団は、世界中にもそう多くはないだろうと自負しています。『もう風も吹かない』は、その青年団の総合力を遺憾なく発揮した作品です。ぜひ、多くの方にご来場いただければと願っています。

 『新しい広場を作る -市民芸術概論綱要-』も絶賛発売中です。『もう風も吹かない』の観劇とセットで読んでいただくと、さらに味わい深いかと思います。