お礼と現状

2020年4月29日

 少し、こちらのブログの更新をサボってしまいました。
 申し訳ありませんでした。
 劇団と劇場の上演延期や中止が相次ぎ、その対応や資金繰りに追われる日々でした。
いまは、どうにか一息ついたところです。

お礼が遅くなりましたが、クラウドファンディングへのご協力ありがとうございました。
 最終確定金額は49,082,000円となりました。最終目標の5000万円には若干、届きませんでしたが、ウッドデッキについては、少し時間はかかりますが、自分たちの手で作る方向で進めたいと考えています。
 高校生以下無償化、児童劇団の創設、無隣館の再開はいずれも実施をいたします。
これだけ広範なご支援がいただけたのは、単に劇場を創るというだけではなく、人口八万人の町に起こりつつある小さな革命に共感をしていただけたのだと思います。責任の重さをかみしめ、一つ一つの作業を進めていきたいと思います。
 いま、リターンの発送を始めていますが、ウイルス禍の影響で、少しずつ遅れが出ております。いましばらくお待ちください。

クラウドファンディングを始めた2月初旬の頃からは想像もつかない展開で、現在はさらに状況が悪化しています。
 『馬留徳三郎の一日』高円寺公演の延期に続き、上田公演、そして江原河畔劇場のグランドオープニング公演も延期となりました。『コントロールオフィサー』『百メートル』の江原での上演も延期となりました。
 また『コントロールオフィサー』『百メートル』北米ツアーも無期限延期となりました。
五月末の、こまばアゴラ劇場の『コントロールオフィサー』『百メートル』は、ぜひ、上演を実現したいと考えていますが、今のところ目途は立っていません。

江原河畔劇場のグランドオープンについては、豊岡市を中心とした但馬地域は、まだ感染者が確認されておりませんが、政府の非常事態宣言が発令され兵庫県もその対象となっていることを鑑み、公演延期を決断いたしました。
 劇団としては、公演時の万全の対策のほか、俳優、スタッフは早めに現地に入り上演までの猶予期間を持たせるなどの計画、準備を進めてきました。
 また、公演実施にあたっては首都圏や阪神間からのお客様をお断りしての上演も検討いたしました。しかしながら、今回の公演は、劇場のグランドオープンという記念すべきものであり、やはり多くの皆さんに祝い楽しんでいただきたいと考え、延期のやむなきに至りました。
 すでに前売り券をご購入の皆さん、劇場支援会員の皆さん、公演や劇場のオープンを心待ちにしてくださっていた地域の皆さんにはたいへん申し訳ない思いです。

『馬留徳三郎の一日』の出演者・スタッフは、尼崎、高円寺、上田と一つずつ延期が決まり、最後の心の拠り所にしていた江原公演がここに来て延期ということで落胆が大きいかと思います。
 『コントロールオフィサー』『百メートル』出演者も、北米ツアーの延期決定に続く今回の決定で心を痛めていることかと思います。
今回のコロナ禍の収束が前提となりますが、早めに上演の日程を決めて、皆様に一本でも多くの作品をお届けしたいと願っています。

 江原河畔劇場自体のグランドオープンは延期になりましたが、先に延びた分、実施の際には、一段と賑々しく、地域の方々と連携してのオープニングイベントを準備していきたいと考えています。ご期待ください。

 私たちの公演は、『その森の奥』フランス公演以外は、いずれも「延期」となっています。このように表記できる私たちは、他の劇団に比べれば、まだましな状況にあるのかもしれません。
 演劇界の状況は日を追うごとに悪化し、いよいよ倒産、解散、自己破産といった風聞も聞こえてくるようになりました。
私たちもまた、この状況を演劇界全体の問題として、あるいは芸術の公共性の問題として捉え考えていきたいと思います。

 何よりも皆さんのご健康をお祈りし、また劇場でお目にかかれる日を楽しみにしています。

 芸術家支援のためのクラウドファンディングも乱立ぎみですが、私は医療関係者の皆さんが立ち上げてくれた以下のファンドのお手伝いをしています。

https://readyfor.jp/projects/SaveArts