いよいよ本番

2016年1月24日

いよいよ、本日初日です。さて、どうなることでしょうか?
 ロボットがきちんと動きますように(時々異音を発する)、歌手が段取りを間違えませんように(よく間違える)、観客に生卵をぶつけられませんように(過去に、ここハンブルグ州立歌劇場であったそうです)。

いま、私は、劇場近くのカフェでこの文章を書いています(劇場の社員食堂は日曜日のために休み)。あと2時間半で開演です。そして、ワールドプレミア直前だというのに、これから細川さんとパリでの次のオペラの打ち合わせです。

さて、昨日、ドイツの新聞は辛口と書きましたが、早くもゲネを見ての高評価の劇評が出たようです。見出しは、「生きている者のための鎮魂歌」といった意味だそうです。違っていたらすみません。

テレビでも紹介されました。

http://www.tagesschau.de/inland/fukushima-oper-101.html

公演の模様は、北ドイツ放送で聞けるそうです。ラジオで生放送です。日本時間で、開演は朝の2時。

http://www.ndr.de/ndrkultur/sendungen/opernkonzert/Urauffuehrung-Stilles-Meer-live-aus-der-Staatsoper-Hamburg,sendung472320.html

オペラをラジオで生放送というのは不思議な印象ですが、欧州では、ラジオは文化振興の大きな拠点になっていて、フランスでも私の演劇が何度か放送されたことがあります。そこで想像力が刺激され、劇場に足を運んでくれることを期待しているのでしょうか。
素晴らしい歌手たちの歌声をお楽しみください。

下の写真は、照明家の名前をとって「ダニエルスペシャル」と呼んでいる機材です。一個あたるパーライト10灯(合計60灯)を鉄のパネルに当てて反射させ、ルントホリゾントを裏側からむらなく染め上げます。この作品のためだけに設計され、施工されたものです。

こちらは、ウォーミングアップ中のロボビー。

日記の続き

12月24日(木) 朝食後、最後の荷物チェック。10時半に迎えのタクシーに乗って空港へ。チェックインを済ませてラウンジで仕事。12時40分ハンブルク発。15時半ヘルシンキ着(時差1時間)。例によって、ヘルシンキ空港はもう夕暮れ時。フィンランドエアのラウンジには、「サンタ御用達ラウンジ」と書かれており、ヘルシンキ空港のゲートには「サンタ・オフィシャル・エアポート」と書かれてある。空港には、そこかしこにサンタがあふれている。

 とりあえず、妻にムーミングッズを買って帰る。今年のクリスマスイヴは、時差のため消滅。17時半、真っ暗のヘルシンキ空港発。

12月25日(金) 朝10時成田着。荷物を受け取って、すべて宅配便に出して、リムジンバスで羽田へ。途中少し渋滞する。12時過ぎに羽田に着いて妻と合流して食事。13時半の飛行機で伊丹へ。大阪市内で、『冒険王』『新・冒険王』についての記者会見。

http://www.aihall.com/2802oriza/

 皆さん、どうぞ、おいでください。
 終了後、新聞社から個別インタビュー一件。
 タクシーで梅田に出てJRで茨木へ。18時半から20時半まで、立命館茨木キャンパスで高校生対象のワークショップ初日。灘高や追手門の表現コミュニケーションコースの生徒が参加。
 モノレールで千里中央へ。食事を済ませてからホテルへ。チェックインのあと、もう一件、新聞社の取材。
 帰国早々、完全日本型の仕事モードに突入。

12月26日(土) 朝10時から、高校生ワークショップ二日目。13時から15時、ワークショップを抜けて会議一件。さらに20時半までワークショップ。その後、灘高、立命館高校、追手門の石井先生らと近くのインド料理屋へ。おいしかった。

12月27日(日) この日も10時からワークショップ。14時半から16時半、鷲田清一さんと対談。こちらは、いずれ、アゴラ劇場のHPで公開されます。久しぶりに鷲田さんとじっくり話す。対談後、ワークショップの発表会。2チーム、際だって内容の違う発表となる。灘高生の何人かが、人生を踏み外してくれるといいなぁ。
 22時過ぎ、三週間ぶりの帰宅。ゆっくり風呂に入る。

12月28日(月) 9時、劇団の技術スタッフミーティング。10時から旧シティバンクで、手続きいろいろ。11時、制作部ミーティング。12時から13時、ふたば未来学園新校舎建設に関する打ち合わせ。13時から14時、新作『ニッポン・サポート・センター』打ち合わせ。15時からFM番組収録。18時から22時まで『冒険王』稽古。途中、19時半から面談一件。22時から面接二件。深夜、車でドンキホーテに買い出し。

12月29日(火) 朝8時半から自宅で打ち合わせ一件。ロマンスカーで小田原へ。市役所の方に町を案内していただき、昼食後、市長とまちづくりについて懇談。早く劇場が出来るといいのだけれど。
 ロマンスカーで東京に戻り、16時半、信用金庫手続き。
 17時から22時、『冒険王』稽古。22時、面接二件。
深夜、少し、料理の準備。

12月30日(水) 早朝、車で羽田へ。6時半の便で伊丹空港へ。阪大に、今年最後の出勤。少し残務処理をして、10時から12時、石黒研究室でミーティング。じっくり二時間ほど、次の取り組みについて私からのレクチャーとブレスト。13時半の飛行機で帰京。
15時45分、打ち合わせ一件。16時半、面接一件。17時、信用金庫、再度手続き。NHKラジオの打ち合わせ。
家に帰って19時くらいから忘年会。通常は新年に行っているものを、今年はハンブルグ行きのために忘年会に変更。広島から送っていただいた牡蠣を焼いたり、鍋にしたり。深夜24時過ぎまで。皆さん、たくさん食べました。

12月31日(木) 朝10時、散髪。まだ、あまり伸びていないけど、このあと出国のため。アゴラでひらすら残務処理。渋谷に出て、買い物。午後は、車でスーパーに買い出し。夕食はそば。今年はももクロさんも出ていないので、紅白は少しだけ見て、あとはひたすら、お雑煮の準備とパッキング。やがて年が明ける。早めに就寝。

1月1日(金) 朝4時起床。4時半迎えのタクシーでNHKへ。ラジオ生出演。3時間の生出演というのは初めてなので、けっこう緊張する。とはいえ、アナウンサーが知り合いの野村優男さんだったので、楽しい時間を過ごす。休憩中に気象予報士の方の案内でNHKから初日の出を見る。8時過ぎ番組終了。帰宅。
朝9時半に、四国学院から来ているインターン生二人と私たち夫婦でお雑煮とおせちとおとそ。さらにパッキングの続き。13時、姉と姪が来て食事。母は体調がすぐれず不参加。この一月、私はハンブルク、姪はチェルフィッチュのアメリカツアー、30年ほど前にこまばアゴラ劇場を創った父も、きっと喜んでいることでしょう。
夕方、公演が終わった頃を見計らってアゴラへ。おせちの余りなどを差し入れ。アゴラで最後の仕事。20時過ぎ、車でスーツケースを渋谷に運ぶ。妻を置いて、いったん車を戻して、井の頭線で渋谷駅へ。リムジンバスで羽田空港へ。チェックイン、ラウンジで軽く食事。ちょうどいい時間のバスがなく、時間が大量に余ったので仕事の続き。
25時、出発。いざ、ハンブルクへ。