オハイオから

2013年1月31日

 アメリカに来ています。
 明日(1月31日)のオハイオ州コロンバス公演を皮切りに、『働く私』『さようなら』の二本立て、6週間の北米ツアーが始まります。来週はニューヨークです。この間、私個人も、プリンストン大学での記念講演やワークショップ、インタビューなど様々な仕事が続きます。
今年のアメリカは、そうとう寒いと聞いていたのですが、昨日は気持ち悪いほどの暖かさでした。今日も雪ではなく雨でした。明日からは、また寒くなると聞いていますが。
 今回の公演会場であるオハイオ州立大学は、劇団の創立メンバーであり急逝した志磨真実が、大学時代に留学をしていた大学で、私としては、この公演は感慨深いものがあります。

こちらに。北米ツアーの詳しい案内があります。

http://www.jpf.go.jp/j/culture/new/1301/01-04.html

 東京では、いま、フランスでもっとも注目されている若手演出家フィリップ・ケーヌの新作『アナモルフォーシス』の稽古が進んでいます。この作品は、アトリエ春風舎で初演のあと、横浜KAATでTPAMに参加。さらにヨーロッパ各地を巡演していきます。
 ヨーロッパ演劇界注目の新作が、小竹向原のアトリエ春風舎で密かに作られているのは楽しいところですが、残念ながらこの作品は、文化庁のレジデンス部門の申請で不採択となりました。すでにヨーロッパ各地での上演が決まっている新作上演が不採択となるのなら、劇場は何を基準にして制作をしていけばいいのか、はなはだ疑問に思うところですが、日本のマーケットの基準が世界と同じになってもらわないと、この手の問題は永遠に解決しないでしょう。まだまだ、道は遠いと感じます。
アトリエ春風舎の上演は、すでに初日が完売となっています。お早めにご予約ください。

http://www.seinendan.org/jpn/info/index.html

本拠地こまばアゴラ劇場では、サンプル+青年団公演『地下室』が、絶賛上演中です。
 2日14時の回の追加公演も決定しました。

http://www.komaba-agora.com/line_up/2013/01/sample/

一方、福島県いわき市では、2月1日から、『ヤルタ会談』が参加する『I-Play Fes ~演劇からの復興~ いわき演劇まつり』が開催されます。青年団以外に、ままごと、マームとジプシーと、うちに縁の深い団体が参加します。いずれも、これまでいわき総合高校演劇コースの活動を支えてきた演出家でもあります。
 東京でも、これだけのラインナップを一度に観ることは、なかなかできないと思います。いわきは日帰りも可能です。ぜひ、おいで下さい。

http://iplayfes.exblog.jp/

ドキュメンタリー映画『演劇1』『演劇2』の上映が全国で続いています。
 DVDの発売は、そうとう先になり、レンタルにはしないと聞いていますので、ぜひ、この機会にご覧下さい。

昨晩(30日)、テレビ東京系列ワールドビジネスサテライトのスミスの本棚で、『演劇入門』が紹介されました。おかげさまで、amazonの新書部門で1位、全体でもベスト10に入っています。『わかりあえないことから』『幕が上がる』も、依然、売り上げを伸ばしています。ぜひ、ご喧伝いただければ幸いです。

 今年から開設するアゴラ演劇学校「無隣館」の試験が、無事終わりました。俳優部門24名、演出部を中心に俳優以外で14名の総計38名の入学が決まりました。そのまま劇団が作れるほどのレベルだと思います。ここから、また新しい才能を、日本演劇界に送り出せればと思っています。

 オハイオ、小竹向原、駒場、いわきのどこかで、皆様とお会いできればと願っています。