クラウドファンディングについては、これが最後のお願いになるかと思います。
https://www.makuake.com/project/ebara-riverside/
二ヶ月前にクラウドファンディングを始めたときには予想もしていなかったような事態となり、活動に足りない分の資金をお願いするはずが、劇団そのものへの支援のお願いのようになってしまいました。
クラウドファンディング自体は、その掲げた目的でしか資金を使えませんし、そのために新たに公共性の高い一般社団法人を立ち上げました。しかしながら、今回のクラウドファンディングのご支援が、間接的に、青年団とこまばアゴラ劇場の運営の手助けになることは間違いありません。
ぜひ、ぜひ、ご支援をご検討ください。
この間、一部の公演を継続したために、ご批判もいただきました。
江原河畔劇場で公演を観ていただいた方には十分にご理解いただけたかと思いますが、あの万全の体制でも公演を打てないとしたら、但馬での、他のあらゆる経済的、社会的活動もストップせざるを得ません。政府の専門家会議も、そのような見解は出していません。
この間のウイルスとの闘いは、同時に、反知性主義との闘いであり、日本社会の同調圧力との闘いであり、東京一極集中に由来する地方への偏見との闘いでもあったと思います。
専門家会議が「感染者の出ていない地域ではリスクの低いものから活動を再開」と呼びかけても、その後の東京での外出自粛要請にかき消されるように、その科学的知見は忘れ去られてしまいました。残念でなりません。
私たちは、一部の公演を継続すると同時に、行政の指導に従い、国内外の多くの公演の中止も決定してきました。その補償は、今のところ、どこにもありません。
公演中止によって、入る予定だった入場料収入はゼロとなり、劇団の大きな資金源だった私の講演やワークショップもキャンセルが相次ぎ、劇団と劇場の資金繰りは危機的状況です。
どうか、この窮状をご理解いただき、残りの数時間で、ご支援をいただければと思います。
当初より申し上げてきたように、こまばアゴラ劇場、青年団、江原河畔劇場が主体となるクラウドファンディングはこれが最初で最後です。よろしくお願いいたします。
平田オリザ