『サンタクロース会議』松山公演、今日から

2014年12月23日

 いよいよ、『サンタクロース会議』旅公演、六カ所目。最終公演地の松山までたどり着きました。
今日の公演は満席(当日券はキャンセル待ち)のようですが、明日の子ども編は、まだ、少し余裕があるようです。お早めにご予約下さい。若干、子どもさんが少ないみたいなので、是非、おいで下さい。

http://www.seinendan.org/play/2014/07/3862#tour6

以下、松山公演に向けて、劇場の広報誌に寄せた文章です。

シアターねこ 原稿

 このたび、愛媛県内での初めての公演が実現することとなりました。本当にありがとうございます。伊予・松山は、私にとっては正岡子規の街です。この街で、演劇ができることは、なお、いっそうの喜びです。俳句・短歌の革新に短い生涯を賭けた子規の、できれば倍ほどは生きて、半分ほどの仕事でもできればと願って、私は演劇を続けてきました。
 私はいま、東京藝術大学で教員をしており、上野駅からキャンパスに向かう途中に、正岡子規記念球場があります。小さな草野球の球場ですが、バックネット裏には、「春風や まりを投げたき 草の原」と刻まれた句碑が建っています。このちっぽけな野球場に正岡子規の名前が冠され、松山の立派な球場が「坊ちゃんスタジアム」と呼ばれていることは、私には多少、不満もありますが、それも子規らしいと言えば、そう言えるかもしれません。

日記の続き

12月18日(木) 朝4時起きで羽田へ。伊丹空港経由で阪大に出勤。残務処理。9時から豊岡市の皆さんと打ち合わせ。10時半から国際公共政策の授業。昼食を挟んで13時から2コマ目、コミュニケーションデザイン・センターの授業。終了後、新大阪に出て、新幹線とJRで高松へ。雪の影響でダイヤが乱れている。
『サンタクロース会議』高松公演、無事終了。ホテルにチェックインしたあと、四国学院の学長、副学長と会食。演劇コースは、やっと今年、「完成年度」(4学年揃って、最初の卒業生を出す)を迎えました。

12月19日(金) 朝食後、9時のJRで善通寺へ。11時から学長と打ち合わせ。うどんで昼食。昼休み、1コマ目の授業。13時半から一年生対象の授業。終了後、大学の車で空港まで送っていただく。高松空港から、羽田、浜松町、東京、郡山と乗り継いで一挙に会津若松まで。23時、駅前のホテル到着。二日前の大雪で一面、雪景色。
 以下、講談社の『本』の連載に書いた文章の抜粋。

さて、私は、こうして香川県と会津を二日で往復した。あまり知られていないことだが、善通寺で生まれた弘法大師空海(あるいは同時期の最澄も)が遣唐使として海を渡り、唐の都長安から密教を丸ごと輸入できたのは、現在の福島県あたりの金山でとれた砂金の力が大きかった。密教の輸入は、仏典の写経、仏像を中心とした仏具の新調など、とにかく金がかかった。空海がそれを短時間で出来たのは、当時奥州で盛んにとれ始めた金を原資としていたからだ。ちなみに現在、東北の金山は、ほぼ採掘され尽くし、国内の金の算出のほとんどは、伊佐市の菱刈鉱山に拠っている。